田村久つ和堂本店
1枚1枚手焼の名物瓦せんべい
讃岐のお土産の代表格・瓦せんべい。工場が併設されており、午前中に行けば、1枚1枚手で焼く様子を見ることができるかも。いい香りがしていれば、のぞいてみて。焼きたてを試食することもできます。隠れた人気商品は、「みそせんべい」。合わせみそが練り込まれた香ばしさが癖になる人も多いとか。白下糖を使ったカステラは、しっとりとした口当たり。県外の方へのお土産はもちろん、ふだんのお茶菓子にもぴったりな讃岐のお菓子が揃っています。
ここがプロ!
瓦せんべいに使われている白下糖は、高級砂糖として知られる和三盆糖の製造過程でできる含蜜糖のこと。香川県東部の津田町で栽培されたサトウキビを使って、150年前と変わらぬ方法で作られています。瓦せんべいの変わらぬ味の秘密がここにありました。
営業時間 | 9:00〜18:00(当面の間) |
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定休日 | 無休 |
電話番号 | 087-821-3231 |
FAX番号 | 087-823-3410 |
住所 | 高松市片原町1-2 1F |

明治元年(1868年)に初代正一が高松城(玉藻城)と片原町にかかる常盤橋のたもとで煎餅屋を構えたことが田村久つ和堂(くつわ堂)のはじまり。高松藩主の馬が暴れたときに正一がしずめ、その褒美として「轡堂」(くつわ堂)の屋号を与えられました。
代表銘菓「瓦せんべい」は高松城の瓦の形をモチーフに、香川県の特産品である高級砂糖・和三盆(わさんぼん)の原料の白下糖(しろしたとう)を練り込んで、一枚一枚手焼きで焼き上げています。
素朴ながらも深みのある味わいが明治から現代まで代々伝えられ、親しまれています。

昔ながらの製法を守り、熟練の職人が手焼き
くつわ堂の煎餅の美味しさは生地づくりで決まるというほど生地が決め手。くつわ堂の職人は長年の経験により、その日の気温と湿度を見極めて材料を混ぜ合わせています。
小麦粉はせんべいの種類によって配合に工夫をこらしています。くつわ堂では卵は地元・香川県の生産者から新鮮なものを直送。瓦せんべいには栄養豊富で深みのある甘さが特徴の白下糖(しろしたとう)を使用しています。白下糖は香川県さぬき市津田町で栽培されているサトウキビを絞った汁を煮詰めて作られています。
くつわ堂では生地は半日から一晩ほど置いて落ち着かせてから、煎餅の形に整えて温めた鉄板に並べます。焼きの工程では温度管理が重要。生地が柔らかいので、ひっついたり、跡がついたりしないように一枚一枚丁寧にひっくり返します。20分程じっくりと焼き、ほどよい焼き色が付くころ、工房は甘く香ばしい香りに包まれます。
厳選した素材とくつわ堂の職人による手焼きにこだわり、子どもから大人まで安心して食べていただける煎餅づくりに自信を持っています。
アート鑑賞も楽しめる喫茶室
くつわ堂の店舗の2階には喫茶室があり、ホテルのロビーのような落ち着いた空間でゆったりとした時を過ごすことができます。ソファとテーブルはジョージ・ナカシマの家具を製作する桜製作所が、1969年の改装時に店舗デザインとともに手がけました。
壁にはくつわ堂コレクションのアート作品が飾られていています。三越の包装紙を手がけたことで有名な猪熊弦一郎の油絵は貴重で、鑑賞目当てに訪れるお客様もいるほど。
ケーキはパティシエが店内で手作りしています。白下糖を使ったショートケーキやアップルパイにフルーツとアイスをセットにしたパイアラモードが人気です。